願海寺新聞 第85号 – 浄土真宗本願寺派 新井山 願海寺 浄土真宗本願寺派 新井山 願海寺

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願海寺新聞 第85号

発行:2020年11月

こんにちは!この『願海寺新聞』も85号ということで満7年、8年目を迎えることができました♪
なかなか思うようには書けずで、自らの勉強不足を痛感するばかりですが、これからも仏教やお寺について頑張ってお伝えしていきたいと思っています。よろしければご感想やご意見もお聞かせください!
いま連載しております「宗教ってなあに?」は、ちょっと難しい内容もありますが、「現代人と宗教」という大切な問題を探っていくためには歴史的なところも押さえておきたいので、どうかもう少しお付き合い下さいませm(_ _)m 私ももう少し分かりやすく書けるように頑張ります!
さて、新型コロナの影響は依然として強い中ですが、願海寺の毎月の行事は通常通り開催しています。10月の『がんかいじこどもしょくどう』は久し振りに50名を超える参加者で、ようやく明るい雰囲気が戻ってきたなと感じ、大変嬉しかったです。毎月の勉強会や毎朝のお勤めも参加者が増えてくれると良いのですが…(笑)。情報はお配りしているチラシ、願海寺ホームページ、SNSに掲載しているので、皆様どうぞ足を運んでみて下さい!Go Toテンプル!!お寺へ行こう♪合掌 南無阿弥陀仏
(巧弦)

もし衆生ありてこの経を聞くものは、
無上道におひてつひに退転せず。
『無量寿経』

宗教ってなぁに?~日本編②~

飛鳥時代に仏教が日本に伝来したとき、「仏」という存在は「外国の神のひとつ」と受け止められていったようです(ただ、「神」といっても、キリスト教やイスラム教の創造主としての絶対神ではありません「神」の定義も実に複雑ですね…)。
仏教伝来当時の日本には、まだアニミズム的な信仰しかまだなく明確な「神」の概念を持たなかったので、中国の仏教において確立していた様々な「神」と「仏」が、その「神と仏との関係性」を伴って移入してきたのでしょう。(大きいくくりで「神仏習合」)。

もちろん、異国からやってきた神仏を取り入れることに対しては数十年に渡る対立の争いも起きました。反対側としては、それまでの日本の神祇の祭祀(まつりごと)を執り行っていた氏族の利権が害されてしまう恐れ(職を失う)もあったわけです。

しかし、国として仏教を取り入れようとした聖徳太子には、単なる利害関係を超えた大きな志がありました。争いのない平和な国の実現には、人による独裁や、それぞれの氏族がバラバラに主張し合うのではなく、ではなく仏法による統治を目指すべきであるとし、そのためは、隋(当時の中国)の皇帝が仏教に帰依し「菩薩天子」として仏法を治国の理念としていたその思想を導入したかったのです。現代につながる民主主義の原点がここに見出せるわけです。

そんな聖徳太子の時代から1400年もの時を経ました。私たちは物質的には豊かな暮らしを手に入れていますが、世の中は平和で住みよい社会となっているでしょうか?
太子が『憲法十七条』において、まずその第一条で掲げられた「和を以て貴しと為し」の精神、つまり他者を思い寄り添い合うという「和」の心が、私たち一人ひとりの上に実践されているかどうかを今一度省みたいものであります。

くいず

親鸞さまは聖徳太子のことを「和国の〇〇」と称えておられます。
さて、〇〇に入るのは以下のどれでしょう?

①教主
②英雄
③巨匠

☆先月の答えは「3.三宝」でした!

僧侶似顔絵
村上 巧弦
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