願海寺新聞 第23号 – 浄土真宗本願寺派 新井山 願海寺 浄土真宗本願寺派 新井山 願海寺

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願海寺新聞 第23号

発行:2015年9月

こんにちは!8月のお盆の期間は暑い中をたくさんの方がお墓参りにお越しくださいました。私は毎日目にしているお墓の風景ですが、お盆には色鮮やかなお花がたくさんお供えされていて見ていてとても清々しい気持ちにさせて頂けました。暑い中でのお墓参りです。次回はどうぞお寺の本堂に上がって休憩されていってくださいませ!お寺って気軽に入ってはいけないようなイメージがあるかもしれませんが、全く反対で、気軽に入って頂いて仏様を感じてもらえたら嬉しいです。
仏様の前に座って手を合わせるだけで、日常生活の喧騒を忘れて穏やかな心にさせて頂けるはずですよ!
さて、来る10/29(木)より『楽しい仏教入門』という会を2ヶ月に一度のペースで始めることになりました♪18:00~19:30に願海寺本堂で、会費は無料です。私・巧弦と一緒に楽しく仏教を学びましょう!弦

願海寺あれこれ

江戸時代(1603年~1868年)になると社会は安定し、浄土真宗も教団としての体制がより整ったため、本山(本願寺)より寺院に対して御本尊(阿弥陀仏の木像や名号(みょうごう))をはじめとする宝物(ほうもつ)の下付されることが増えました。
ここ富山ではその後の明治に起きた廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)や、昭和の第二次世界大戦によって、貴重な宝物もたくさん失われてしまいましたが、疎開などにより現存するものもあります。願海寺にも法難を乗り越え多数の宝物が現存しておりますが、中でも江戸期のものは多く、歴代宗主の御影像(ごえいぞう)や、親鸞聖人御絵伝(1666年作)などがあります。また、いわゆる宝物ではありませんが、江戸以降の願海寺住職の影像(おすがたの描かれた掛け軸)もあります。過去の願海寺住職のお顔の分かる貴重なものです。今後、これらの宝物たちを見て頂ける機会などもご用意していければと思っています。

Q『お坊さんって特別な力を持っているの?』

お葬式などでは、お坊さん(僧侶)が勤行(ごんぎょう)(おつとめ)を先導して執り行っています。
その様子は、まるで亡くなられた方をお経やお念仏の力を使ってあの世(お浄土)へ送り届けているかのようにも映るかもしれません。
確かに、そのような呪術的な傾向のある仏教修派もありますが、浄土真宗では阿弥陀様からのお救いにおまかせするため呪術的な要素が全くありません。
ですから、お坊さんが特別な力を持っているなんてことも当然ありえません。
「自分には特別な力がある」という思い、これが本当に恐ろしいことであります。
そもそも、浄土真宗の僧侶は修行もありませんから、特別な力など持てるはずもないのです。ですが、そんな修行もできないような愚かな私(凡夫(ぼんぷ))であるからこそ、阿弥陀様は私こそを救うのだとずっと光を届け続けてくださっているのですね。
「阿弥陀様のお救い」とは、特別な力や、御祈祷、占い、まじないなどに一切頼る必要のない心を育んでくださることです。
「世の中は全く思い通りにならない」「人は産まれたからにはいつか必ず死ぬ」といった当たり前のことを示し、そこをしっかり見つめましょうねとおっしゃっているのです。すなわち、浄土真宗では、僧侶と一般の方に区別がなく、みな平等に阿弥陀様のお救いを頂く仲間なのであります。そんな私たちのことを「御同朋(おんどうぼう)・御同行(おんどうぎょう)」といいます。阿弥陀様は「あなたがあなたのままで精一杯に生き抜いてくれよ」と願われています。ですから、浄土真宗の仏道とは、自分の弱さをごまかすのではなく、自分の弱さを認め、受け入れるところから始まるのです。
強くなれなくても、弱いままで、精一杯に自分らしく生き抜ければいいのです。ずっと寄り添ってくれている仏様に感謝の気持ちでお念仏させて頂きましょう!
なもあみだぶつ♪

僧侶似顔絵
村上 巧弦
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